勤怠管理システムと給与計算システムを連携させるメリットとは？

最新の勤怠管理システムは、さまざまな付帯機能で効率的な会社経営をサポートします。とくに法令順守が求められる昨今において、勤怠管理システムと従業員の給与計算を連携させることは、会社の健全運営にとって欠かせない機能となっています。ここでは、そうした勤怠管理システムと給与計算システムを連携させるメリットについてまとめます。

勤怠管理システムと給与計算システムの違い

まずは、勤怠管理システムと給与計算システムの違いについて確認しておきましょう。

勤怠管理システムとは

勤怠管理システムとは、従業員の労働時間や勤務状況を記録しておくシステムのことです。アナログなものであれば、勤務記録の手書き帳簿やタイムカード式打刻機も、勤怠管理システムの一種といえます。

近代的なものは、ICカードや指紋認証、スマートフォンなどで認証し、さまざまな記録データをサーバなどに電子的に保存する機能を持っています。

給与計算システムとは

給与計算システムとは、記録された勤務時間や勤務形態を集計し、また各種の社会保険・税・手当などを適用したうえで、従業員ごとの給与額を計算するシステムを指します。

これらもアナログ的なものでは手書き帳簿、または表計算ソフトなどを活用して記録と計算をする例がありますが、多くの場合は専用のデータ管理ソフトを用いるのが通例です。

近年は一体型、連携型が主流

近年の勤怠管理システムでは、給与計算システムも一体化させて組み込むタイプ、またはデータを給与計算ソフトと連携できるようにしてあるタイプが主流となっています。

また、勤怠管理や給与計算に付随するさまざまな労務管理機能も搭載することで、低コストで効率的な事務処理をサポートしてくれるサービスが数多く提供されています。

クラウド型の登場でさらに進化

ここまで見てきたように、近代的な勤怠管理システムでは。給与計算を含めてさまざまな機能が一体化されているものが主流ですが、近年はクラウド型と呼ばれるタイプも登場しています。

クラウド型の勤怠管理システムでは、データの蓄積や処理をクラウド上で行うため、セキュリティや機能拡張性の点に優れ、コスト面でもきわめて優秀です。その結果、導入コストや運用コストも手頃なクラウド型の勤怠管理システムが、次々と提供される時代になっています。

企業が持つ勤怠管理・給与計算に関する悩み

従業員を雇う企業にとって、勤怠管理・給与計算は必ず発生するうえ、社会的責任も大きい仕事です。担当者は毎月やってくる集計・計算・出力などの業務をミスなくこなす必要があり、会社の規模が大きくなるほど大変です。

テレワークなど労働形態が多様化する現代において、勤怠管理の効率化は大きな悩みとなっているケースが多いようです。

人的コストがかかる

勤怠管理や給与計算を正確に行うには、チェック作業を含め事務作業にあてる人員数が必要となって、コストがかかります。効率がよく、ミスの発生の少ないシステムを導入すれば、そのぶん人的コストは下がります。

多様な勤務形態への対応

休日出勤や残業、有給休暇など、勤務時間の複雑な管理はもちろん、リモートワークやフレックスタイム制など、現代における多様な勤務形態、雇用形態の違いに対応し、正確な処理を行う必要があります。

各種専門知識を持つ人材の不足

労務管理に関する法令、社会保険や税制など、給与計算に要求される知識の範囲は広いため、それらに精通した人材を担当者として配置しておく必要があります。

しかし、昨今の人手不足を背景に、そうした人材の確保や育成は、どんどん難しくなっているのが現状です。勤怠管理から給与計算までまとめて処理でき、各種法令などにも対応している勤怠管理システムの導入は、これらの悩みを一気に解決してくれるものです。

勤怠管理システムと給与計算システムを連携させるメリット

勤怠管理システムと給与計算システムを連携させた場合のメリットについて、確認の意味も込めてまとめておきます。

コストの削減

勤怠管理システムと給与計算システムを連携させるメリットの中で、もっとも大きなものといえます。近年はICカード式の勤怠管理システムや、クラウド型サービスなども一般的になり、高機能な勤怠管理システムを手頃なコストで運用できるため、企業によっては大きなコスト削減が可能になります。

法令順守・多様な勤務形態への対応

企業にとって、法令順守・多様な勤務形態への対応は喫緊の課題です。勤怠管理システムに給与計算システムが連携してあれば、そうした処理もミスなく正確にこなすことができます。最新の勤怠管理システムならさらに便利な機能も搭載されているので、担当者側の負担は大きく減るでしょう。

セキュリティ向上

勤怠管理システムと給与計算システムが連携していれば、集計などに余計なデータの移動がおきないため、従業員の個人情報の安全性が高まります。近代型の勤怠管理システムでは、データを自社サーバに保管する場合もクラウド上に保管する場合も、高いセキュリティ対策がなされています。

まとめ

近代的な勤怠管理システムに関する動向を紹介し、勤怠管理システムに給与計算システムを連携させるメリットについてまとめました。現在主流の勤怠管理システムにおいては、給与計算システムが連携または一体化しているものが大半であること、またメリットは多数あり、大幅なコスト削減など効率的な会社経営につながることが確認できました。

さらに近年では、導入しやすく運用コストも手頃な、クラウド型の勤怠管理システムが各社からサービスとして提供されています。まだ導入を検討したことがない場合は、検討することをおすすめします。